JOURNAL

gicipiと大人の日常着― 坪田 あさみ(editor,writer)

ノンストレスな着心地とスマートなデザインで、目の肥えたファッション業界の皆さんにも愛用者が多いgicipi。
2022ssの新作を、これからの季節に着たいリアルなコーディネートとともに語っていただきました。

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春になって一番うれしいのは、着こなしに制約がなくなること。寒がりな私の場合、冬は防寒対策のため着なくてはいけないものが多いから、トータルで考えるといつもどこか残念に感じてしまうことも。

寒空の下、若い子たちが生脚でミニスカートを履いているのを見ると、気温や体調による制限がないっていいなあ、とただただ羨ましい。この年になると肉体が疲れる服は絶対にNG。翌日の仕事に響きますから。

そんな私にとって、着心地がよく、それでいてしゃれ感をアップしてくれる服というのは常にストックしておきたい存在。デイリーに着る日常着選びに妥協はできません。

春先ならトップス周りの主張の強くないベーシックアイテムが、私にとって欠かせない日常着。下着同様、そうしたアイテムにこだわることが、日々の自分の機嫌に直結することをよく知っているので、「日常着こそ贅沢に」と言うのが持論。ちなみに「贅沢」と言うのは値段のことではありません。身につけた時に「気持ちが豊かになれる」こと。そうした上質な普通のアイテムこそ、日々のおしゃれに欠かせない、良い仕事をしてくれるものなのです。

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私が「贅沢な日常着」として信頼を置いているブランドが「ジチピ」。イタリアの下着メーカーからスタートしたブランドらしく、肌触りの気持ちよさや着心地にこだわっているのはもちろん、トレンドに左右されないベーシックなデザインも魅力。洗濯しても型崩れしにくい丈夫さ、そして定番として買い続けることができるリーズナブルな価格、そんな長く愛用できる要素が揃っています。

華やかな主役感があるデザインではなく、よい意味で地味、そして脇役的存在。だからこそ日々のコーディネートでの登場回数はダントツに高い。ヘビロテする服こそコスパがよいと私は思うのです。

そんなジチピから、この春、新たに私のワードローブに加わったのが、鹿の子素材のノースリーブトップスとカーディガンのセットアップ。

これまでもニットのセットアップは持っていましたが、鹿の子編みのコットン素材のものは初めて。ニットよりもラフさがありカジュアル、カットソー素材よりもきちんと感がある絶妙なバランスが今の気分にぴったりです。カーディガンはロンT感覚、トップスはTシャツ感覚で着用できますが、カットソー素材ではないためきれいめに見えるのが嬉しいポイント。

まだ肌寒い日には、ノースリトップスとカーディガンをセットアップで着用します。この2つは単品で活躍するのはもちろん、セットで使うと上半身に立体感を出してくれるのでコーディネートに重宝します。値段もリーズナブルなので、断然セットアップで購入するのがおすすめです。

ポカポカする日中は、カーディガンを脱いでアレンジ。同じ素材と色ならこうした使い方がスマートに決まります。シンブルな着こなしが好きな私にとって、上半身の立体感は必須です。
カーディガンもトップスもぴったりしすぎず、体のラインを拾いすぎない絶妙なフォルムなのもお気に入り。ギリギリまで詰まったクルーネックが、洗練されたモダンなムードにも見せてくれます。

肩がけするだけでなく、カーディガンを斜めに巻くのもおすすめ。とっても簡単ですがちょっとしゃれて見えます。トップスの脇のカーブがえぐれていないので、二の腕が露出してもムチムチして見えません。

シンプルでベーシックなデザインだからこそ、旬度の高いボトム合わせも派手見えせずすっきり。例えばプリントが施されたシルクパンツやニットパンツなどインパクトのあるボトムでも、トップスのベーシックさが受け止めてくれるので、大人っぽさのある着こなしに仕上がります。

シルバーのニットパンツというインパクト系もどこかドレッシーなムードに。

コンパクトなフォルムと丈感なので、マキシスカート合わせでAラインでまとまるのもおすすめです。

凸凹感のある鹿の子編みなので、汗をかく真夏も肌にベタベタせず涼しく着られそう。もちろんカーディガンは引き続き冷房対策、日焼け対策として活躍してくれることでしょう。

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【profile】
大学卒業後出版社勤務を経てフリーランスのエディター・ライターとして独立。20年以上ファッション誌をはじめ広告、web媒体などの編集・執筆に携わる。東京から湘南地域に移住し、夫とともにレストランなども経営。長年の編集者目線からコラボアイテムやブランティングなども多数手がけ、活躍の場を広げている。日々の着こなしやライフスタイルはインスタグラム @asamit1201にて発信中。